この問題は相対的なものなのでシステム内で統一されていれば問題はありません。現在では世界統一されて2番ホットということになりましたが、現実には2番、3番が混在しています。XLR対XLRのケーブルではどちらがホットということはなく、単にケーブルの色が違うだけです。ケーブルの場合に問題になるのは3Pフォーンや、3Pミニ、バンタムなどの同軸タイプや、SK,GK,NK,FK,DL,ELCO,DsubなどのマルチコネクタコネクタとXLRコネクタを接続した場合です。同軸やマルチコネクタ側ではホットになるピンは決まっているため混乱は起きません。機器で問題になるのはXLRコネクタが取り付けられているのにアンバランスの場合です。これらの機器では2番をホットとしている場合には3番はアースされているため、アンバランスに出来ない出力を持つ機器を接続した場合には、音が出なかったり、歪みが増えたり燃えたりします。
また、XLR対2Pフォーンなどのアンバランス変換ケーブルを使用した場合でも同様のトラブルが発生します。入出力がアナログXLRバランスコネクタのみの場合にはどちらをホットとして取り扱っても大丈夫ですが、実際には回路の動作が異なるため音に差があります。アンバランスや、ディジタルI/Oを持っている機器ではその機器が規定しているピンがホットとなります。スタジオ内の配線工事においてこれらのことを考慮して行わないと、正相と逆相ケーブルが混在することになります。